こんにちは。南総合研究所の南です。今回は反響が獲得しやすい物件の定義について紹介したいと思います。
掲載している物件のなかでも、問い合わせが来る物件もあれば、そうではない物件もあります。実際、長い期間、仲介営業をされているかたは、何となくこのあたりの「勘どころ」のようなものは理解されているかと思います。
「おそらくこの物件は反響が獲得できるだろうな」
と感じ、実際にその物件を掲載すると数日の間に問い合わせが来る。実際にこうした経験をキャリアの長い営業メンバーは、何度か体験したことがあるかと思います。
しかし、このような「反響が獲得できる可能性の高い」物件のルールや定義付けをしっかりと行い、それを実際の業務に落とし込んでいる不動産会社は、そこまで多くは存在しません。なんとなく頭ではわかっているものの、それをしっかりと戦略立てることは実際のところ、難しかったりします。
しかしながら、こうした「反響が獲得しやすい物件」をしっかりと定義付け、そしてそれを掲載業務に落とし込むことで、反響獲得数増加に成功している不動産会社も存在します。
是非、今回の記事を参考にして頂けましたら幸いです。
新着物件は反響獲得しやすい物件であるという基本的な考え
まず何よりも新着の物件をいち早く掲載することが、反響獲得の基本になるでしょう。レインズや業者間サイト、管理会社の空室情報などで新規の募集物件を確認し、いち早く掲載する。
これが反響を獲得するための最初のステップとなります。新着物件をいち早く掲載することで、その該当エリアや条件で検索しているユーザーにいち早くリーチできます。
重要なポイントとしては、こうした新着物件を毎日確認し、素早く掲載できる体制を社内で作ることがポイントとなります。常時反響を獲得できている仲介会社は、この新着物件を素早く掲載することをしっかりとルール付けし、反響獲得に成功しています。
自社のみでしか掲載していない物件
他社も掲載可能な物件は、とても競争力が高く、そのなかで反響を獲得するためには、いち早い物件掲載(先程紹介した新着物件掲載の重要性がこれに当たります)、そして写真のアップグレードなど掲載内容を充実させなければ反響を継続的に獲得するのは難しいでしょう。
いっぽうで、「他社が掲載していない物件」は、このような競争力はそこまで必要ありません。こうした自社のオリジナル物件は、とても反響を獲得しやすく、かつ反響成約率も高い傾向にあります。
それでは、こうした「自社のみでしか掲載していない物件」とはどのような物件でしょうか?
自社のみ掲載している物件の特徴は、自社保有物件、自社管理物件、専任物件などがあげられます。さらに自主管理しているオーナー物件のいち早い新規募集情報の入手、管理会社から特別な掲載許可を得られた物件などもこれに当てはまります。
このような自社のみ掲載している物件を獲得するには、管理物件獲得やオーナーとの連携強化など、それなりにハードルの高い業務をクリアしなければいけません。
しかし、こうした「自社のみ掲載可能な物件」獲得をしっかりと行い、大きく仲介売上を上げた仲介会社も存在しています。
特定の検索条件に当てはまる物件
車が2台駐車可能な物件や、大型バイクが駐輪可能な物件、大型犬飼育可能の物件など、大半のエンドユーザーの希望条件ではないですが、それでも一定のニーズが確実にある物件がこれに当たります。
他の物件より決してPV数が高いわけではないですが、それでも少ないながらも反響を獲得する可能性が高くあり、かつ、その成約率も高くあります。
こうしたある種「マニアックな」条件で物件を継続的に探しているユーザーは、一定数存在します。物件のピックアップ時に注意深く確認しておいた方が良いでしょう。
室内写真が「映える」物件
掲載を検討している物件のなかには、デザイナーズ物件やおしゃれなリノベーション物件、さらにはエントランスが豪華な物件があります。単純にこうした物件は一言で言えば「写真映え」がする物件になります。こうした写真映えする物件に対して、しっかりと写真撮影や動画撮影を行い、物件掲載をすると、かなりユーザーの眼に留めることができます。
とはいえ、こうした写真写りが良い物件の反響の成約率は高いかと言われれば、決してそうではありません。
写真と実際の内観が異なると、ユーザーは失望してしまいます。ユーザーを集めることはできたとしても、しっかりと他の物件も含めて提案できる営業力が重要になってきます。
- 新着物件の素早い掲載
- 自社のみでしか掲載していない物件
- 特定の条件に当てはまる物件
- 写真映えの良い物件
上記の内容に加えて、当然のことながら、「相場よりも安い物件」なども反響を獲得できる条件に含まれますが、当然のことですのでここでは言及はいたしません。
あくまで重要なポイントは今回紹介した物件をしっかりとピックアップし、継続的に掲載をし続けるという店舗の体制です。
さらに、反響数が増加傾向になっていくと、自社内で「反響を獲得した物件」のデータが溜まっていきます。
こうしたデータを有効活用するのもひとつの方法です。過去に反響を獲得できる物件の空室確認を優先的に行い、優先的に掲載を進めることも有効な手段となります。
まとめ
冒頭でも紹介しましたが、反響を獲得するためには、ただ「なんとなく」掲載をし続けても、なかなか反響数は増加しません。
しっかりと「反響を獲得しやすい物件」にフォーカスをし、その取り組みをルール化することが重要になります。
是非、反響数に悩まれている不動産会社様は、参考にして頂きましたら幸いです。